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Case Study
硬化剤
2条件試験
塗装
ポリウレタン塗膜
界面
金属上の塗装の密着度合いの評価
目的
塗装における基材と塗膜の密着度向上因子の調査。
硬化剤混入量違いの塗装において基材との界面強度を2種類の尺度で評価した。
試験条件
・試料: Crめっき上にポリウレタン塗料の硬化剤量が「無し、小、多」の塗布膜3種類。
・試験条件:2条件試験※で全層分布を取得。
※2条件試験とは
MSE試験では投射粒子の形状を変えることが可能で、多角粒子では耐摩耗特性、球形粒子では耐衝撃性特性といった異なる特性を2つの試験条件から測定可能です。
試験結果
耐摩耗性特性:多角粒子試験
耐衝撃性特性:球形粒子試験
MSEマップ評価
・2条件試験の多角試験MSE抵抗値を横軸に、球形試験抵抗値を縦軸に示したもの。
・MSE抵抗値は塗膜及び基材は各厚さのエロージョン率平均値をとり逆数で示す。
・界面のMSE抵抗値はそれぞれのエロージョン率ピーク値の逆数で示す。
MSEマップ
何が見えたか
・塗膜の強度は基材のCrめっきと比べて弱い。
・塗膜自体の強度は膜内均一分布で硬化剤量が多いほど強くなる。
・Crめっきとの界面強度は塗膜よりも弱いピークが見られ、硬化剤量が多くなるほど強くなる。
まとめ
Crめっきと塗膜の界面は硬化剤が多いほど強くなる傾向を示した。
この界面強度の向上は密着性向上と相関していると考察される。