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Palmeso Times
<本号の話題>
◆思いつくままに:DIYで知恵熱
◆少し役に立つこと:摩耗は精密な材料強さを知ることから
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コラム: 思いつくままに
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<DIYで知恵熱>
ベビーと生活中のバーバラです。
うちのベビーの動きが活発になってきたので、
そろそろリビングの見直しを…と迫られています。
テレビ周りにモノが集中しているのもあって、
気が付けばベビーとテレビがゼロ距離、なんてことが多々。
時には配線を見つけてテレビと綱引きを楽しんでいます。
ダミーで仕掛けたカラフルな紐には見向きもしません。
テレビ周りをスッキリさせて距離も保てるようにと
流行りの壁掛けテレビのDIYに挑戦することに決めました。
夜な夜なお得意のYoutubeで勉強しています。
DIYは好きで、これまでも棚を作ったり壁を塗ったりしています。
時には失敗して棚板に余計に穴が開いたり壁に謎の模様が出来たり、
そういったことも楽しみつつやってきたわけですが、
今回は高価なテレビ様をお供えするわけですから慎重です。
金具選びから配線計画から、と久しぶりに頭を使っています。
感覚で「えいやっ」とやるDIYも楽しいですが、
緻密に計画して臨むDIYも良いものですね。
私自身で言うと仕事の取組みも前者の感じになってしまいがちなため、
後者のように地に足を付けた仕事をしたいものです。
ああ~テレビ用にサウンドバーも欲しいなあ。
テレビと一緒に壁掛けにするには? 今夜も知恵熱出そうです。
>>総務のバーバラ
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コラム:少し役に立つこと
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<摩耗は精密な材料強さを知ることから>
摩耗進行は潤滑や外界条件が同じ場合、材料が大きな要因になります。
例えば鉄鋼材料はマクロで均一ですが摩耗を扱うミクロン、
サブミクロン領域では均一ではなく複合材料としてみなせます。
セラミックスや樹脂及びゴムなども同様な複合構造を示すものが多いです。
一般的にマトリックスは弱く強化材は強く、そのような材料は内部に
強弱の分布があることになります。ちなみに、この強弱分布は
精密MSE試験の摩耗痕形状曲線に粗さとして顕著に示されます。
複合材料は主なる材料のマトリックス材と強化材(強い方に働く)
又は逆強化材の混合物とみなすことができます。
鉄鋼材料ではFeフェライトがマトリックス材でマルテンサイトや化合物が
強化材となりカーボン単体、空孔、コンタミなどが逆強化材にあたります。
ちなみに耐摩性に効いているのはマルテンサイトや化合物になります。
熱処理等で強化材を多く析出させる配合の材料ではフェライトの
変形を抑え込む働きがありマクロでは「硬く」なるといいます。
材料強さにフォーカスすると摩耗の因子は外力(応力)の大きさと
疲労に分けられます。
外力(応力)では材料のヤング率比例範囲であって
降伏点よりの充分低い場合は強化材が耐摩性に大きく効いてきます。
それを超えた大きい外力の場合は応力が表面から深い位置まで影響し、
変形が生じて大きな局所摩耗負荷になりマトリックスの強さが効いてきます。
鉄鋼材料では強化材を増やすことで降伏点を上昇させて対応しています。
疲労は主に繰り返し応力によって材料自体の降伏点が下がり、
結果として摩耗進行に結び付きます。
材料の疲労耐性は材料構成や製造プロセスで変わる為一義的に決まらず、
実機試験で確認することになります。疲労耐性の向上は降伏点の上昇が効いてきます。
複合材料自体のマトリックス強さと総合した複合材料強さの2系統強さを
知っておくことは外力(応力)の大きさにあった耐摩性の設計評価には役立ちます。
MSE試験ではこの2系統強さの傾向を2条件試験で取得できます。
微小な多角粒子試験では主にマトリックス材料の強さを、
微小な球形粒子試験では複合材としての疲労耐性の傾向や耐衝撃性の
傾向を示す指標になります。
このような2系統強さは他の材料、セラミックスや樹脂、でも役に立ちます。
摩耗はミクロ領域の強度問題でもあり分析レベルの強さを理解して
おくことが肝要です。摩耗問題の課題解決の一助として役立てば幸いです。
「硬くて脆い」など材料の2面性強さの評価 MSEマップ
https://palmeso.co.jp/mse/case/archives/12
>>とりあえず親方 松原亨