MSE試験TOP事例閲覧 18. 3層塗装膜の劣化度合い違いを比較、特に上塗と中塗の界面近傍を探索

18. 3層塗装膜の劣化度合い違いを比較、特に上塗と中塗の界面近傍を探索

目的

 同じ3層塗膜に異なる劣化度合いサンプル1及びサンプル2の強さ分布から違いを明確にする。特に上塗と中塗の界面近傍を調査する。

 構成イメージ

試験条件

 球形シリカ1.1μm粒子×1/10投射力とした。

試験結果

データから見えること

 

①上塗は表面部にバラツキがあるがほぼ同じ強さ、40μm深さより次第に強く、均一になり中塗に接続している。

 

②中塗はサンプル1の層途中に剥離状の弱い層が見られ、サンプル2には見られない。平均強さはサンプル2が弱い。

 

劣化進行によって中塗に違いがあることがわかる。サンプル1は中塗り層に薄い点在する局所的な欠陥が存在し、剥離し易いといえる。

判ったこと

・劣化進行による変化は中塗にあるが、劣化進行とともに局所的な欠陥が散在するようになり
 この欠陥から剥離等の進行が予想される。劣化による変化形態として大変興味深い。