Vol.040 祭囃子が聞こえる/低倍率装置で高倍率観察…斜め研磨
本号の話題
◆思いつくままに:祭囃子が聞こえる
◆少し役に立つこと:低倍率装置で高倍率観察…斜め研磨
思いつくままに:祭囃子が聞こえる
新入社員の樺澤です。
4月は私の趣味の一つである神輿渡御(神様が宿った神輿を担いでその地域を回ること)の
新年の始めとなる季節です。
そう、長岡市のお祭りは4月第2週に開催、悠久山桜まつりから始まります。
例年であれば同区域内の蒼紫神社の神主さんから、ありがた~い新年度のお祓いを頂き、
約2500本の美しい桜と観覧客を盛り上げることが新年度初めの活動です。
昨年度はコロナ渦のため、年内全ての活動休止の連絡がありました。
今年も現状は活動頻度不明の状況下で、寂しい想いがあります・・・。
私が所属する「越後美飾睦(びしょくむつみ)」は長岡市神輿協議会に
所属する24団体の1団体、今年で発会8年目を迎える70人弱の一番イケメンの多い?団体です。
私も縁あって発会メンバーの一人として可能な限り貢献・・。
・・当時は腹筋のシックスパックを輝かせていました・・(悲)。
神輿と聞くと地元のお祭りをイメージしがちですが、
当団体は地元の先輩が有志を募って立ち上げた地域活性化を志した?仲間の集いです。
年間活動として、ホームである地元旧栃尾(油揚げで有名)・メインである長岡祭り(日本三大花火大会)は
勿論のこと、県内10数カ所の各地方のお祭りの神輿渡御のお手伝いに参加させて頂きます。
地方の方の粋な計らいで頂戴する、担いだ後のお酒は体の芯まで喜びと達成感が染み渡ります♪
未だに活動の発信はありませんが、声が掛かった段階で
私は赤い半纏に袖を通して地域活性化のため、地方へ向かうことでしょう。
厳しい状況ですが、準備は万全です!
今年は昨年の想いも合わせて発散していきます。
>>お祭り男☆樺澤
少し役に立つこと:低倍率装置で高倍率観察…斜め研磨
皆様の研究室や開発室には10,000倍程度までの走査電子顕微鏡(SEM)
やX線分光(EDS)をお持ちの方が多いと思います。
この観察・分析装置の性能を見かけ向上させた使い方ができます。
サンプル加工の方法にポイントがあります。
例えば多層膜を断面カットして観察すると厚さ1μmくらいで観察の限界になります。
層と層の間の界面はもっと薄くなり観察は困難です。そこで斜め研磨です。
仮に1μm厚さを10度で研磨すると投影幅は5.7μmに、1度で研磨すると投影幅は57μmに、
0.1度で研磨出来たら投影幅は573μmに広くなります。
広くなれば低倍率の装置で観察や分析がそれなりの精度で可能になり、多層膜の界面も対象になりえます。
研磨された斜面の観察視野にはわずかな厚さの傾斜差があり同時に深さ方向の変化が見えることになります。
面白いことに、検出の深さ精度の範囲で内部の変化構造が透けて見えることもあり
2次元半的な画像を取得される場合もあります。
0.1度を機械的な方法で斜めに研磨することは難しいです。
PERETは□2mmの中央部が深くなる鍋底型の研磨形状で、
例えば2mm幅の研磨面を1μm深さに研磨したとすると、
半分1mm(1000μm)を1μmになり三角関数でその斜面は自動的に0.06度になります。
研磨角度は中央部の研磨深さで自動的に決まり、難しい操作は必要ありません。
ただ、深さは同じ投射時間でも材質によって変わります。
およその深さ決めは材質と投射力による研磨速度テーブルから選択します。
研磨深さが深くなるに従い斜め目研磨の角度は大きくなります。
実際の観察時は見たい深さまで先ずは研磨し観察します。
よければ、観察後に形状計測器にて断面形状を測り角度や位置を決定し観察位置との整合を図ります。
1回目の結果からより浅い角度が必要な場合などは、観察深さ位置が変えられない場合には、
試料を傾斜させての研磨も可能です。
精密な観察範囲はおよそ100μm以下と思われその範囲に観察目的が入っていて
きれいな研磨面ができていることがポイントになりますね。お試しください。
斜め研磨のPERET(ピーレット)
http://palmeso.co.jp/peret/
>>とりあえず親方 松原亨
最後までお読みいただき、ありがとうございました。