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Vol.064 長岡永住権を取得するまで/コーティング材料の耐摩性を向上する

DATE:2022.04.14
Category:メールマガジン

<本号の話題>
◆思いつくままに:長岡永住権を取得するまで
◆少し役に立つこと:コーティング材料の耐摩性を向上する
  
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 コラム: 思いつくままに
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<長岡永住権を取得するまで>
 
以前アパレルでの勤務経験をお伝えしたリエッティと申します。
今回はその後の話をしたいと思います。
 
5年ほど長岡市のアパレルで楽しく働いていましたが、
いろいろ思う所が出てくるようになり、ハローワークに行ったり
求人雑誌を見たり、学校のパンフレットなどを取りよせたりして
この先の事を考えるようになりました。
 
ある日求人雑誌を見てると、なんとなく気になる仕事を発見。
その仕事も長岡でした。
でもざっくりとしか仕事内容が記載されてなく、
何日間か悩んで考え・・・仕事も手につかず・・・後日もう一度雑誌をチェック。
 
初めは気に留めなかった部分だったんですが、
吹き出しの中に「あなたも4月から新しいスタートきりませんか?」って
書いてあったのを見て、まさに私の気持ち「これだー!」って思い、
こころ躍らせながら履歴書を買いにコンビニまで行きました。
友達には笑われ、自分は単純だなと思いながらも、
季節が春になる頃だったんで、編集者の方がたまたま付けた
コピーだと思うんですが、その時は凄く心が動かされました。
仕事内容は良く確認せず、勢いだけで突っ走り、
結果は採用されましたが全く知識もない建築系の仕事でした。
こうして地元燕市を出て長岡で働くのは2社目となりました。
今でもクレーン車のアームが空に伸びてると、
棟上げしてるのかなと思ったりします。
 
その職場ではいろんな方に助けてもらいながら、
結婚という名の長岡永住権を取得するまで勤務させていただきました。
勢いと何気ない一言が大事だなと実感しました。
 
4月になると思い出すエピソードです。
これからも長岡での発見、出会いを大切にしていこうと思います。
 
>>カインズ好きのリエッティ
 
 
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 コラム:少し役に立つこと
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<コーティング材料の耐摩性を向上する>
 
鉄鋼材料を代表とする金属材料の耐摩性を向上する目的で
硬質薄膜が多用されています。
金型表面やギヤ―表面又は自動車駆動部品など
その使用範囲は限りなく広く、使われている硬質薄膜の種類も多いです。
なぜ、硬質薄膜が使われているのでしょうか。
それは使われている部品に高強度や軽薄短小かつ低コストが求められ、
これまでの材料や熱処理ではとても耐えられないために
薄くても高性能な硬質薄膜のコーティングが必要になった為です。
金型や自動車部品は軽量化、高性能化、高耐久性そして小型化が
1段も2段も進化しました。
 
硬質薄膜は多くがセラミックス系になります。
セラミックスの強度は一般的に引張には弱く圧縮には強く
圧縮ヤング率は高い材料です。
引張試験の応力-ひずみ曲線(S-S曲線)では応力に対して
ひずみがほとんどでなく引張弾性(ヤング率)は高いが、
降伏点は材料のでき次第で大きく変わりチャンピオンは単結晶になり、
降伏点を超えた塑性ひずみはほとんどなくすぐに破断に至ります。
一般的に降伏点を超えての弾性ひずみや塑性ひずみが少ない材料は
脆性(脆い)材料と呼ばれ引張には使われない理由にもなっています。
したがって薄膜になるほどこの脆性は顕著になるために
圧縮側で使われる材料になります。
 
降伏点を左右する製造方法は半導体を作る真空蒸着法や
溶かして吹き付ける溶射法が代表的にあり、
蒸着法は高品質薄膜系に、溶射法は厚膜や大面積対応に使われています。
 
セラミックスの硬質薄膜は金属材料の表面コートとして使われるために
単体として取り出すことは困難になります。
このような材料の機械的特性を測ることと、
特に薄膜単体の機械的特性とコーティングされた複合体として測る
ことは異なった結果を生みます。
 
金属基材の影響や多層膜下層の影響を受けた薄膜強度の計測は
実用強度に近くスクラッチ試験、硬さ試験、高付加摩耗試験があります。
膜単体の機械的強度試験は計装化押し込み試験
(計装化インデンテーション試験)があります。
MSE試験はマクロの結果を説明するためのミクロな機械的特性を
測ることが得意になり、膜単体のみならず、多層膜の各層単体強度、
グラデーション分布の強度変化を精密に可視化・数値化できます。
例えば押し込み試験の結果をより詳細な内部の強度分布や
界面及び基材の強度から受けた結果の影響を評価できるようになります。
 
硬質薄膜のMSE試験事例
〇2種類の超硬チップ表面コーティングの膜性質分析と耐久性考察
 https://palmeso.co.jp/mse/1994/
〇硬質薄膜の強さと基材の影響を2条件試験で調査
 https://palmeso.co.jp/mse/1983/
 
>>とりあえず親方 松原亨