TOPメールマガジン Vol.092 うちの男児がおかっぱな件/硬さ試験(押込み試験)は材料の何を測っているか

Vol.092 うちの男児がおかっぱな件/硬さ試験(押込み試験)は材料の何を測っているか

DATE:2024.04.05
Category:メールマガジン

<本号の話題>
◆思いつくままに:うちの男児がおかっぱな件
◆少し役に立つこと:硬さ試験(押込み試験)は材料の何を測っているか
  
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 コラム: 思いつくままに
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<うちの男児がおかっぱな件>
 
最近ジェンダーの考え方が寛容になってきて、
男らしくとか女らしくという時代ではなくなって来ましたね。

私は子供服にジェンダーバイアス※を感じていました。
(※男女の役割を固定的に考えること)
 
子供用にきれいな色の服を探そうとすると、
女児用は色がきれいでもフリフリやキラキラしている率が高く、
(女の子らしい装飾が過剰)
男児用は真っ赤や真っ青などの原色が多くやさしい色は水色くらい。
(なんだか強そう?男らしさ?)
 
きれいな色でシンプルな形の服がなかなかないなと思っていました。
これもメーカーのデザインが男女に振れ過ぎていたのかも。
最近は性別関係なく着られるような色々なデザインのものがあって
選択肢が増えうれしいです。
 
髪型にも男女のらしさは表れますよね。
男の子は短く、というのが昔ながらのセオリーでしたが
うちの男児は「おかっぱ」です。
 
男児をショートカットに保つにはこまめにカットしなくてはならず、
でも子供はカットを嫌がるしでカットがだんだん負担に感じてしまい、
気づいたときには、前髪だけ伸びたら切るおかっぱ(ボブヘアー?)に
定着していました。カットの回数が減らせて楽です。
 
昔だったら女みたいと言われそうな髪型ですが、
特にそんな風に言われることもなく、似合っていると概ね好評です。
 
ただ今のままだと小学校はおかっぱで良いにしても
中学校では校則で髪型規定があるのでそのままでは行けなさそう。
進学する頃には中学校の規則も変わるでしょうか?
それともうちの男児が髪を切りたがるでしょうか?
 
>>総務のバーバラ
 
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 コラム:少し役に立つこと
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<硬さ試験(押込み試験)は材料の何を測っているか>
 
硬さ試験は圧子押し込み試験ともいい、もともと鉄鋼材料評価用
に開発され材料の永久変形のしにくさを測っています。
弾性変形から塑性変形の開始点の強さを示すようなイメージになります。
(同じ試験機で同時にヤング率もとれる)
鉄鋼材料のように内部に化合物の拡散がある材料(複合材料)では
圧痕範囲に複数の化合物が含まれて平均化する必要があり、
押し込み圧子径の広いブリネル硬さ試験やロックウエル硬さ試験が利用され、
単結晶や薄膜そして緻密な分散の複合材料では微小エリアで高分解能な
インデンテーション試験が利用可能になります。
 
利用目的を平たく解説すると、
鉄鋼材料では熱処理等ではヤング率はおよそ同じまま変化が少ない、
しかし化合物析出によるいわばフィラーの量が増え硬くなる現象で、
硬さは化合物の析出や形態を示しているといえます。
セラミックスの均質な材料では材料違いによる結晶間結合の度合いで
ヤング率が変わり同時に硬さ(クラック進展にて表示)も
変わる傾向になります。
永久変形がしにくい(伸びのある)弾性の強い樹脂やゴムは
硬さの指標を利用することが難しく略ヤング率を指標に評価されています。
 
MSE試験では多角粒子条件(硬さやヤング率)と
球粒子条件(靭性や脆さ)の2条件試験で材料強度特性を評価するが、
セラミックスでは多角粒子条件でヤング率や硬さの傾向が相関し
球形粒子条件では靭性や脆さの傾向との相関を示します。
対して鉄鋼材料では球粒子条件と硬さが相関傾向を示し
多角粒子条件ではヤング率傾向を示す違いが明確に出ます。
MSE試験は硬さが示す材料の強度特性を示す構造的評価に
明確な方向性を与えていると思われます。
なお、鉄鋼材料の硬さとほぼ相関する特別な試験法を用意しています。
 
<参考となる試験事例>
○「硬くて脆い」など材料の2面性強さの評価 MSEマップ
 https://palmeso.co.jp/mse/1872/
○鉄鋼材料の窒化処理工法違いの断面強さ分布調査
 https://palmeso.co.jp/mse/2040/
 
>>とりあえず親方 松原亨