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Vol.090 長岡には花火以外にも・・・/エロージョン制御について

DATE:2024.02.22
Category:メールマガジン

<本号の話題>
◆思いつくままに:長岡には花火以外にも・・・
◆少し役に立つこと:エロージョン制御について
  
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 コラム: 思いつくままに
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<長岡には花火以外にも・・・>
 
このメルマガを読んでいただいている方に、
NHKのブラタモリを見られている方も多いと思いますが、
昨年9月2日の放送は、当社のある新潟県長岡市編でした。
オープニングは長岡駅前に設置されている正三尺玉の打揚筒の
モニュメント前でしたが、この筒は実際に使われていたものです。
このように長岡というと長岡花火が有名ですが、
長岡に来られて時間があるようでしたら、
長岡花火以外に是非見ていただきたいものがあります。
 
それは、火焔土器(かえんどき)です。
長岡駅から車で20分ほどのところにある馬高遺跡
(縄文時代中期:約5500~4500年前)にて、
1936(昭和11)年の大みそかに地元の考古研究家・近藤篤三郎氏が
発見したと伝えられている縄文土器です。
その形が燃え上がる焔(ほのお)に似ていることから、
この名称が付けられ、国の重要文化財になっています。
 
長岡駅でも新幹線のコンコースにタイムカプセルの標しとして
芸術家の岡本太郎氏の揮毫と共にレプリカを見ることが出来たり、
ロータリーの入り口に大きなモニュメントが立っていたりします。
 
とはいってもここは是非、
長岡市馬高縄文館に足を伸ばして間近で実物を見ていただきたいものです。
実物を見ると、その形状に驚かされ5000年前の縄文人が、
何を思いあのような装飾を施したのかと想像が膨らみます。
馬高縄文館では、その他に長岡市内の縄文遺跡で発掘された
多数の火焔型土器、土偶、その他出土品が展示されていて、
ミス馬高と愛称がついた土偶も必見です。
なお、2014年には当時の天皇皇后両陛下がご視察されています。
 
<参考情報>
○長岡市馬高縄文館 
 https://www.museum.city.nagaoka.niigata.jp/umataka/
○新潟県立歴史博物館
 http://nbz.or.jp/
 馬高縄文館の近くにあり、新潟県内で出土した火焔型土器の
 集合展示や縄文時代中期のくらしがわかる展示をみることができます。
 
>>なぎら健壱似の中澤
 
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 コラム:少し役に立つこと
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<エロージョン制御について>
 
MSE試験で評価する材料強さはエロージョン率(単位µm/g)で表されます。
単位のµmは材料の摩耗深さ、gは研磨粒子の投射量となるため、
材料強さは研磨粒子の投射量にて摩耗した摩耗速度を基準として
表されることになります。
また、投射は一定の速度×粒子質量でもあり、エロージョン率は
一定エネルギー照射による摩耗速度を示しているとも言えます。
 
MSE試験では摩耗深さの繰り返し精度を良くするために
一回の投射毎に一定の粒子量を一定の速度で投射させていきます。
MSE試験はエネルギー尺度で材料強さを評価する試験ですので、
いかに一定の運動エネルギーを持つ粒子を一定量材料へ投射するかが、
装置技術のポイントとなります。
 
材料を高分解能(少しずつ摩耗)にしたい場合、
または軟らかい材料を摩耗させていく場合などには
微小投射量と微小流量の制御が必要になります。
設計ではこのような制御の実現のために、
予測と仮説からなるアイデアと実証試験により開発を行っています。
 
その結果、高分解能試験ではおよそ10nmを実現し、
こんにゃくレベルの軟らかい材料でも評価が可能なスペックとしています。
 
本試験法は微小粒子と溶媒(水)と圧縮空気の3相流を制御する
複雑なものになっています。
これまでの開発で現在安定した試験が可能になっていますが、
設計ではより繰り返し精度向上や高分解能試験に向かって
開発を継続しています。
 
○MSE試験ホームページ
 https://palmeso.co.jp/mse/
○MSE試験 技術解説
 https://palmeso.co.jp/mse/td/
 
>>キャットファーザー 監物