TOPメールマガジン Vol.076 私の初詣/薄膜の界面(成長開始面)は均質か

Vol.076 私の初詣/薄膜の界面(成長開始面)は均質か

DATE:2023.01.06
Category:メールマガジン

<本号の話題>
◆思いつくままに:私の初詣
◆少し役に立つこと:薄膜の界面(成長開始面)は均質か
  
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 コラム: 思いつくままに
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<私の初詣>
 
新年明けましておめでとうございます。
歳を取りますと、一年が早いもので、ついこの間鏡餅を下げたばかり
かと思ってしまうのは私だけではないのではないでしょうか。
 
最近は家に神棚が無いという家も多いかもしれませんが、
田舎から移った我が家には親から引き継いだ神棚があります。
そんなに信仰心はないのですが、
月に一度お供え物(米・塩・水・御神酒)を替えるようにしています。
榊は水替えが面倒で永久に枯れない造りものですがね。(汗;)
 
さて新年に神社へ初詣に行きお札を頂き、神棚に飾る方もおられると思いますが、
古習わしでは正月のお飾りとお札の交換は12月28までか30日に
行うのが良いとされております、
自分も年末に神社へ出向いてお札を頂いて交換するようにしています。
 
3年前からついでに初詣をしても良いじゃないかと思い、
会社が冬休みに入った年末、ちゃんと新年の準備が出来ている神社に行き
初詣も兼ねてお札を頂いて飾る様になりました。
今のところ健康で事故無く生活ができておりますので、
お参りの効果には違いが無いように思います。逆に人数が少ないので
神様も良く願いを聞いてくれるのかなんて思ったりしています。
 
私の年末恒例の初詣先は、
新潟県では有名な3カ所の神社を巡っております。
越後一の神である弥彦神社、河合継之助ゆかりの蒼紫神社、商売・金運が
上がる高龍神社の三カ所です。それぞれ霊験あらたかな由緒ある神社です。
弥彦には弥彦温泉、高龍神社には蓬平温泉もありますので
新潟の湯めぐりと共に参拝に来られては如何でしょうか。
 
それでは皆さん、今年もどうぞ宜しくお願いいたします。
 
>>パルメソの小野田坂道こと田村敏則
 
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 コラム:少し役に立つこと
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<薄膜の界面(成長開始面)は均質か>
 
蒸着薄膜の試験を多く受託していて膜強度のバラつきが
それなりに多くあることに気が付きます。
膜内のバラつきや、界面部のバラつきなどその要因は蒸着装置システム、
蒸着条件、チャンバー内のイオン分布、基材の状態など要因は
多くあるといわれています。
特に界面部の均一性はその後の成長で生成される膜全体に
大きく影響しているのではないかと想定される現象がみられます。
今回は材料表面と初期成長部に絞ってMSE試験から想定される
課題内容を簡単に解説します。
 
蒸着はイオン(分子)レベル大きさの積層で目的の膜が生成されます。
その大きさは1ナノメートルの10分の1クラスで、
クラスターイオンでも1ナノメートルレベルとなります。
ところが蒸着される基材の表面はミクロン単位で1000倍もラフな
現実があります。基材表面が均一でない項目は表面粗さ、うねりなど
幾何学的な問題と結晶サイズ(界面と構造)、
マトリックスと強化材の分布、欠陥の存在などの材料問題及び
汚れやごみ(ナノレベル)の問題が加わります。
このようなラフに分布のある基材表面にナノレベルイオンの蒸着を
行うと最初の膜成長時の問題があることが想定されます。
習字などで墨のノリの良い紙と悪い紙、この紙質が基材に例えられます。
 
ミクロン単位のバラつきの基材とナノメートル単位のバラつき蒸着は
成長初期に基材の状態に影響され、不均一な成長が予測されます。
このことは周知の事実で、蒸着前処理として基材表面の改質や
密着相性の良いフラッシュ蒸着などを行って対策されています。
このようにして蒸着されたモノの界面の様相や比較強さを見るには
MSE試験が助けになります。お試しあれ。
 
>>とりあえず親方 松原亨