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Vol.013 わが愛しき信濃川/観察表面は難しいことばかり

DATE:2020.08.06
Category:メールマガジン

本号の話題

◆思いつくままに:わが愛しき信濃川
◆少し役に立つこと:観察表面は難しいことばかり

思いつくままに:わが愛しき信濃川

私はウォーキングと自転車が大好きです。
今回は大好きな日本一の大花火で有名な信濃川河川敷を周回するウォーキングコースを紹介します。

川西側の市営陸上競技場に車を止めて、河川敷まで出たら準備体操してスタート。
何時も右回りで歩きます、何故かは後ほど。

大手大橋をパスして少し歩くと長岡日本赤十字病院が左手に見えます、
少し前のコロナ医療従事者に感謝を込めて上げられた花火、長岡は病院前の河川敷で上げられたそうです。
脇にはドクターヘリの駐機場があり、停まってると「かっこいいなー」とテンションアップ。

長岡大橋まで来ると左手に県立近代美術館が有ります、外にもオブジェがありチラ見して長岡大橋へ。
歩道は広く歩きやすいのですが、外灯に止まっているカラスからの爆弾に注意して渡りきったら右折。
今度は右岸を歩きます、少し歩くとほぼ中間点に水道公園がありここで給水。
一息入れて再開、大手大橋まで来たら「ここを渡って戻るかな」との誘惑を振り切りって歩くと、いよいよ至福の景色が見えて来ます。

そうです長岡が誇る長生橋、1937年に完成したトラス橋。
トラスを形成する薄いブルーに塗られた鉄骨が綺麗で、
細っそりとした佇まいは長岡大橋や大手大橋を男性とすると女性を感じさせてくれます。
この景色を後半に持ってくるために右回りで歩いているのです。

しかしながら見た目と歩き心地は違います、橋の中央部まで来ると、
「梅雨時で増水してるけどこの橋大丈夫だよな、ポキっと行かないよな」と心配になって来ます。
ビビリの自分は歩きを加速して左岸まで一気に渡り切り、右折して競技場まで戻ると約6.7km周回コース制覇です(お疲れ様でした)。

日本一の大花火大会、今年はコロナで中止になってしまいましたが、
再開されましたら是非見に来てください、その時は長生橋の美しい姿も見ていってくださいね。

>>パルメソの小野田坂道こと田村敏則

少し役に立つこと:観察表面は難しいことばかり

材料を観察・分析するときの表面つくりは「職人芸」と言われています。
(ユニケミー様 HPより)
https://unichemy.co.jp/unilab/unilab-1333/
(日本顕微鏡学会様 特別記事)
http://microscopy.or.jp/jsm/wp-content/uploads/publication/kenbikyo/48_2/pdf/48-2-133.pdf

どんなことが求められるのでしょうか。
例えば高精度SEM(走査電子顕微鏡)では表面を「鏡面にする」ことが求められ
鏡面とは平行平面で光の反射が平行であること及びゆがみがないことと、
表面粗さ(凸凹具合)がナノサイズで急峻なエッジがなく光の乱反射がないこととされます。

この表面を手研磨で作り出すことは確かに至難の業になり、
ましてや表面に様々な材質が入り交ざっているとお手上げになる可能性がありますね。

なぜ鏡面が求められるのでしょうか、
それは分析装置の性能に由来するためでありミクロンやナノメートルの
高分解能では焦点を合わせる精度がナノメートルを必要とするからです。

上記は最終仕上げのお話で実は試料作成では大きな材料から必要なところを切り出すことから始まります。
この切り出し面はうねっていたり大きな凸凹だったり
また大きな力が加えられ変質していたりととても観察できる状態ではありません。

これを複数工程掛けて仕上げてゆきますがその工程の選択やどのくらい除去するか及びどのような面や位置が観察面になるかの
判断が必要で経験がかなりモノを言う職人芸になります。
さらにさらに材料内部のどこかにあるボイドや偏析を見たいなど言われたら普通の人はただただ呆然となるだけかもしれません。

SEMでこのような高度な技能が必要で、
TEM(透過電子顕微鏡)では超薄くする技術、
IR(赤外線分光)では表面をナノレベルで変質させないなどが加わり極端に難しい世界に入ります。

普段それらの写真やデータをふんだんにみていますがその裏には高度な「職人芸」を持った人たちがいることのおかげとわかります。
ましてやにわか仕込みや学生レベルではその難しさは推して知るべしところであることがわかります。

このような前処理のいくつかの問題を解決した新発想の研磨装置を作ってみました。
興味ある方は下記をクリックしてみてください。
https://palmeso.co.jp/peret/

>>とりあえず親方 松原亨 でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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