出力可能な試験データ

MSE試験で取得されるデータはエロージョン痕の精密な断面形状です。この断面形状から深さを特定し、「エロージョン進行グラフ」と「エロージョン率(強さ)分布グラフ」が作成され、さまざまな分析に使えます。
また、断面形状の重ね合せから多くの観察評価が行えます。

標準出力データ例

1)エロージョン進行グラフ(試験装置から得られる一次データ)

横軸に累積投射粒子量、縦軸に累積エロージョン深さの関係グラフです。深さ方向に耐エロージョン分布が得られます。

エロージョン進行グラフ

均一な強さの場合
Siウェハ・金属硬さ試験片・サファイアウェハはそれぞれエロージョン傾斜が異なりますが直線的進行で内部まで均一であることを示しています。

エロージョン進行グラフ

強さに分布がある場合
硬質単層・2層の例ではエロージョン傾斜の変化や屈曲点から膜厚が見えます。

2)エロージョン率(強さ)分布グラフ

エロージョン率は材料強さの指標です。グラフより深さ方向の強さ分布が読み取れます。

エロージョン率(強さ)分布グラフ

エロージョン進行グラフ(試験装置から得られる一次データ)

エロージョン率(強さ)分布グラフ

エロージョン率(強さ)分布グラフ
エロージョン進行グラフ(上)の傾斜率(微分)を取るとエロージョン率(強さ)分布グラフ(下)が得られます。深さ方向の精密な強さ分布は表面特性を示しており、深さ方向の元素分布との相互分析で材料表面の設計情報になります。

3)エロージョン形状(プロファイル)重ね合せ図

微小深さを特定するために、精密形状計測器にて投射痕の断面プロファイルを取得します。このプロファイルを基準位置で重ね合せ処理をすると形状・表面粗さの推移などが得られ分析に役立ちます。

エロージョン形状(プロファイル)重ね合せ図

均一な強さの場合
均一材料(硬さ試験片)は中心から左右対称形状で、同一深さピッチでエロージョンの進行する様子が観察できます。

エロージョン形状(プロファイル)重ね合せ図

窒化処理の場合
窒化処理部は硬さとプロファイル間隔が比例していて、基材部に貫通する深さ部は表面粗さが大きい(面内バラツキ)ことが観察されます。

特殊な応用解析例

MSE 試験法は材料の表面強度、一層や多層のコーティング厚さ・強度・均一性これらすべての計測を可能にします。

1)変質(劣化)度合の深さ方向分布の特定

プロセス変質や環境劣化加速試験の変質度合特定に役立ちます。

変質(劣化)度合の深さ方向分布の特定

プラスチック上EB(エレクトロンビーム)
コートの内部劣化例

透明樹脂表面にEBにてTiO2を被膜、EBのエネルギーで樹脂表面が劣化し各材料ちがいで異なる度合が観察されます。

変質(劣化)度合の深さ方向分布の特定

プラスチック熱付加時間と劣化度合・深さ方向分布例
耐熱性熱可塑性樹脂の環境試験後の強さ変化、時間に従い劣化度合いが進む状態が観察されます。

2)2種類の投射粒子を使った材料特性

粒子径ちがい、粒子形状ちがいの2つの試験から材料特有の機械特性のスクリーニングに役立ちます。

2種類の投射粒子を使った材料特性

超硬材・鉄鋼材に粒径ちがいの試験
衝突粒子径の変化に相関したエロージョン率が直線で示されていますが、超硬材と鉄鋼材ではその傾き(変化率)が異なり、材料特性が示されています。

2種類の投射粒子を使った材料特性

表面処理材に形状ちがい粒子の試験
多角粒子で切削モード、球形粒子で衝撃モード、異なる強度分布が材料の性格として示されています。

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