イオンビーム照射によるイオンミリング法

イオンミリングとは、イオンビームの照射によってエッチングや研磨を原子レベルで前処理仕上げをする方法です。予備的に平坦化や薄くした試料の精密仕上げをするために表面すれすれにアルゴンイオンビームを照射させ、STEMあるいはTEM用の観察・評価用表面や薄膜試料を作成する方法です。

 その他のエネルギー方式による研磨方法

  • FIB
  • クラスターイオン

イオンミリング法と比べた際のPERET(エロージョンエッチング法)

材料変質が起こらない(特に樹脂)

イオンミリング法では、原子レベルの高エネルギー照射で化学変化が発生しやすい手法となり、特に樹脂材など有機系材料での材料変質が起きやすいのがデメリットとなります。PERETは化学的変化を起こさないため、特に変質しやすい樹脂材など有機系材料には有効です。
PERETでの金属前処理は極薄い酸化膜と構造変化層があります。セラミックスでもごく薄い構造変化層があります。このような材料の精密分析ではPERETとイオンミリングを組み合わせて使用すると高速で前処理が完了します。

加工スピードが速い(特に樹脂)

イオンミリング法は精密加工が可能な反面、加工スピードが遅いのが大きなデメリットです。また高速にするにはエネルギーを大きくしますが変質が発生する確率が高くなります。PERETは特に樹脂や有機材料においてエッチング速度が速く変質が少ない特徴があります。
金属やセラミックスはPERETの高速処理(少し変質がある)とイオンミリングの精密仕上げを組み合わせて使用すると短時間で前処理が完了します。