MSEマップとは

MSEマップは材料に内在する「硬くて脆い」などの相反する2面性を可視化・数値化する目的で開発された方法です。異なるMSE試験条件でのエロージョン強さ(耐エロージョン率)を取得することで実現可能にしました。

MSEマップ

グラフは横軸に多角粒子条件での耐エロージョン率、縦軸に球粒子条件での耐エロージョン率を示し、各プロットは同じ材料における2条件試験の結果です。

横軸では材質毎に耐エロージョン率の分布幅が狭く材質が変わると分布の位置も移動していることから、耐エロージョン率の数値とヤング率の数値がほぼ相関傾向であることがわかります。このことから横軸は材質本来に由来する強さ、すなわちヤング率モードの強さを計測していると言えます。

縦軸では材質に由来する傾向はみられず広範囲にわたる分布を示しています。一例として、Al2O3では最大値にサファイアウエハが最小値に市販アルミナ焼結材がありその中間にはコーテングアルミナ等が存在しています。このことから、内部の欠陥等による結合強度の低下度合いを示していると言えます。その上、靭性や疲労耐性(粒子の繰り返し衝撃による)も示唆しており、靭性モードの強さを計測していると言えます。

MSE試験におけるマップの使い方
  1. MSEマップ上での試験片の位置付けを比較し優劣を評価…材質由来の良否判断など
  2. プロセスや材料開発の傾向スクリーニング…さまざまな因子との強さ相関
  3. 設計されたスペックに必要なコーテングや表面処理の選定データとして
  4. 発生した不良解析の一助に材料機械的特性の解析として

※応用次第でまだまだ多くの役立て方があります。
弊社、受託試験をご利用の際は最初の報告時に判定例を案内します。