Vol.101 赤くない「赤飯」/PERET(ピーレット)研磨のPERETの意味は?
<本号の話題>
◆思いつくままに:赤くない「赤飯」
◆少し役に立つこと:PERET(ピーレット)研磨のPERETの意味は?
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コラム: 思いつくままに
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<赤くない「赤飯」>
長岡で「赤飯」といえばごはんは茶色くて豆が大きくて
紅生姜が添えられていて、一般的な赤飯とは違ってまるで
「醤油おこわ」のようなビジュアルです。
ごはんの茶色は醤油の色で大きい豆の正体は金時豆なのですが、
もち米の甘味と醤油の味がとても合って
金時豆がホクっとして美味しいんです。
自分で作るには手間暇かかりますが地元のスーパーの
お惣菜コーナーには通年で置いてありいつでも思い立ったら
食べられる地元の味です。
もちろんお祝いの席にも欠かせません。
私が赤い赤飯を知ったのは幼少期で、新潟県の北に位置する
村上市の親戚の家で出てきたピンク色の赤飯に
「え?ピンク色?ごはんに醤油の味ついてないの?」と衝撃を受けました。
同じ新潟県でも長岡地域だけ茶色い赤飯だったのです。
なぜ長岡地域は赤飯が醤油味なのか?
一説では昔、ささげ(赤飯の中に入っている豆)が貴重で手に
入りにくかったため、醤油で色付けしたのがはじまりと
言われているそうです。
長岡の赤飯は、今では市外向けに
「醤油赤飯」や「長岡赤飯」とも呼ばれていて、
「醤油赤飯の素」が商品として販売されています。
気になったかたはチェックしてみてください。
赤飯のことを書いていたら食べたくなってきました!
今日はスーパーで赤飯を買って帰ろうかな。
>>Mrs.イエローラベル
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コラム:少し役に立つこと
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<PERET(ピーレット)研磨のPERETの意味は?>
MSE試験と並んでおススメするパルメソの独自技術にPERETがあります。
大々的に宣伝はしていないもののポツリポツリと
絶えずお問合せいただく人気者の前処理用研磨装置です。
PERETロゴはphysics(物理)とpulse(パルス)の合わせたPと
erosion(摩耗)のERと etching(腐食)のETを組み合わせた造語です。
少し遊びを入れた感がありますが技術としては大真面目で
変質の少ない個体投射エネルギーを極高分解能なるように
制御した精密研磨法です。
physicsはpulseと掛け合わされ、微小な一個の粒子の衝突での
除去量はナノメータで短時間の大量の衝突にて研磨痕が生成される
との特徴を示しています。試料表面に加わる力は連続した力でなく
パルス状であるために精密研磨を可能にしています。
イオンや電子の衝突と同じように思われますが、
一個のエネルギーレベルがイオンや電子では極端に高く、
微粒子では極端に低いとの違いがあり研磨面に化学変化を
起こさない特徴を示しています。
etchingとerosionは日本語では腐食とエロージョンで示され、
etchingは化学反応による損傷形態を示し
erosionは機械的な損傷を示します。
ナノメートル損傷になると両者の損傷は似てきて
両方を合わせた良い言葉が見当たりませんでした。
もう少し詳しく説明すると、
etchingは化学薬品やイオン等での腐食による除去技術になり、
化学薬品接触する表面は大きなエネルギーを受けて変質し、
イオンエッチングも高エネルギーのために最表面は変質します。
ただその変質が影響しない分子レベルの厚さに制御しようと
されています。それでも樹脂等の薄膜評価の世界では
変質が問題になることもあるようです。
PERET研磨は粒子衝突エネルギーがけた違いに
小さく化学変化的な変質は起こりません。
ただ、極表面の変形(表面粗さに現れる)があります。
PERET研磨はこのような原理と特徴を生かした方法で、
だれでもナノメートル研磨ができ、樹脂評価やめっき評価に使われています。
また、複合材などは内部にある粒子やフィラーが
周辺樹脂よりも摩耗しないために浮き彫り状になり
3D的な観察画像が得られる面白さもあります。
詳細事例などは下記アドレスにアタックしてみてください。
○PERETホームページ
https://palmeso.co.jp/peret/
>>とりあえず親方 松原亨